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ECNとは?メリットとデメリット、必要な注意点を分かりやすく解説

海外FX取引におけるECN口座の使用は、国内FXに匹敵する狭いスプレッドでの取引、透明性の高い取引環境、そして優れた約定力を提供します。
これにより、投資家はスムーズで効率的な取引を約束されております。

しかし、ECN口座の利用にはスプレッド以外の手数料が発生する可能性や、取引可能な銘柄の制限など、いくつかのデメリットや注意点も存在します。

この記事では、海外FX取引を行う投資家に向けて、ECN口座のメリットとデメリット、必要な注意点を分かりやすく説明します。
さらに、多くの海外FX業者を比較検討し、取引コストが低いと評価されるECN口座トップ10を選出し、紹介します。

目次

ECN(電子通信ネットワーク)口座とは?

ECN口座は、”Electronic Communications Network”(電子通信ネットワーク)を活用し、インターネット上の電子取引所を通じて他の参加者と直接取引を行うアカウントです。
この口座タイプでは、個人投資家から銀行やファンドなどの機関投資家に至るまで、多様な参加者が存在します。
彼らはそれぞれの買い希望価格と売り希望価格を提示し、需要と供給のバランスに基づいて価格が決定されます。

ECN口座の大きな特長は、FX業者が取引の仲介を行わず、システムが自動で注文をマッチングさせることにあります。
これにより、取引の透明性が高まり、約定力も強化されます。
しかし、電子取引所の利用に伴う取引手数料の発生は、この口座タイプの主要なデメリットとして考えられます。

STP口座とECN口座の違い

STP口座とECN口座は、外国為替取引において重要な選択肢ですが、両者には重要な違いがあります。

まず、STP(Straight Through Processing)口座は、FX業者が金融機関から提供される複数のレートの中から最適な価格を選んで投資家に提示する方式です。
一方、ECN(Electronic Communications Network)口座では、投資家が「生のレート」にアクセスし、他の市場参加者と直接取引を行います。

ECN口座とSTP口座の主な違いは以下の通りです。

  1. 取引方法
    ECN口座は電子取引所を利用し、STP口座はFX業者を介して取引を行います
  2. スプレッド
    ECN口座の方が一般的にスプレッドが狭いです
  3. 取引手数料
    ECN口座では手数料が発生することが多いのに対し、STP口座では通常手数料はかかりません
  4. 約定力とスピード
    ECN口座の方が約定力と取引スピードが優れています
  5. 板情報の可視性
    ECN口座では板情報を確認できることがありますが、STP口座ではこの機能は提供されていません(ただし、ECNであっても板情報が確認できない業者も多いです)

このように、ECN口座はスプレッドの狭さや約定性能の面で優れているものの、取引手数料の発生がデメリットとなります。

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ECN口座のメリット

スプレッド幅が狭い

ECN口座の最大のメリットの一つは、その狭いスプレッドにあります。
FX業者がスプレッドに追加の利益を上乗せしないため、ECN口座のスプレッドはSTP口座と比較して非常に狭くなっています。
例えば、USDJPY(米ドル/日本円)ペアでは、ECN口座では0.1〜0.2 pipsのスプレッドで取引が可能ですが、STP口座では1.2〜1.8 pipsのスプレッドが一般的です。

スプレッドが狭いことのメリットは、取引にかかるコストが低く抑えられることです。これにより、同じ値幅(pips数)の取引を行っても、手元に残る利益が大きくなります。
このため、スプレッドのコストを削減したいトレーダーにとって、ECN口座は取引効率を大幅に向上させる選択肢となります。

手数料や取引コストを抑えられている

ECN口座の利用は、取引手数料がかかるものの、その非常に狭いスプレッドにより、総合的な取引コストを抑えることができます。多くの場合、ECN口座の方がSTP口座よりも経済的に有利です。

頻繁に取引を行う投資家や大口のトレーダーにとっては、ECN口座を利用することで、取引コストを大幅に削減することが可能です。

価格の透明性と約定力の高さ

ECN口座は、FX取引において価格の透明性と約定力の高さを提供する重要な選択肢です。FX業者が介在しないため、投資家は実勢レートに近い価格で取引できる安心感を得られます。

STP(Straight Through Processing)口座では、顧客の注文がまずFX業者によって受けられ、その後金融機関とマッチングされます。
このプロセスは、市場の実勢レートとの乖離を生じさせるリスクを持ちます。しかし、ECN(Electronic Communications Network)口座では、このような心配が不要です。
提示された価格通りに注文が約定されるため、投資家はより透明性の高い取引を実現できます。

ECN口座の利点は、参加者間の注文がシステム内で直接マッチングされることにもあります。この方式により、注文のキャンセルや操作が行われにくくなります。
また、STP口座では発生する可能性のある「スリッページ」(約定直後のレート変動)のリスクも、ECN口座ではほとんど問題になりません。

ECN口座の透明性と約定力は、特にレンジ相場のブレイク時や価格変動の激しい時に、迅速な成行注文を行うために非常に有効です。

一部の業者では、取引ツール上で取引板情報を提供

ECN口座を提供する一部の業者では、取引ツール上で取引板情報を表示する機能を提供しています。この板情報を活用することで、投資家は市場の買い注文や売り注文の分布を瞬時に把握し、重要なサポート帯やレジスタンス帯を特定するのに役立ちます。

例えば、上昇トレンドの相場で、現在レート直上に売り注文が集中している場合、そこが節目となり相場が下落に転じる可能性があると予想できます。また、特定のレートに指値注文や逆指値注文が集中している場合、機関投資家がその価格帯でのストップロス狩りを計画している可能性があり、これを前提に損切り設定を調整するなどの戦略が立てられます。

ECN口座で板情報表示機能が利用できる場合、チャート分析だけでなく注文の分析を組み合わせることで、投資判断の精度を高めることができます。
これは、特に市場の動向を細かく分析し、短期間で利益を狙うトレーダーにとって有用な機能です。

節税に対してのメリット

ECN口座の利用には、取引手数料を経費として計上できるという節税効果があり、これは特に大口の投資家にとって顕著なメリットです。
取引手数料は、課税対象となる所得金額を減少させることができる重要な経費項目です。

たとえば、年間で100万円の取引手数料が発生した場合、この金額を必要経費として申告することができます。
これにより、課税対象となる所得金額が相応に減少し、結果として支払う税金の額も少なくなります。
仮に年間1,000万円の利益が出た場合でも、100万円の取引手数料を経費として計上することで、課税対象の所得は900万円に抑えられ、税金負担が軽減されます。

この節税効果は、取引量が多いほど大きくなります。特に数千万円や億単位の売買を行う大口投資家にとっては、明らかな節税のメリットがあります。
対照的に、スプレッドは経費として申告できないため、取引コストの大部分がスプレッドに依存するSTP口座は、節税の面で不利になります。

ECN口座のデメリット、注意点

スプレッドと別に取引手数料

ECN口座を使用する際、スプレッドとは別に取引手数料が発生するのは重要な特徴です。
STP口座ではスプレッドに業者の利益が含まれているため手数料が発生しませんが、ECN口座では業者の利益がスプレッドに含まれていないため、システム利用料として手数料が必要となります。

手数料の額は業者や口座タイプによって異なり、一般的には1ロット(10万通貨)あたり$6〜$10程度で、これは値幅に換算するとおよそ0.6〜1.0 pipsに相当します。
これにより、ECN口座の実質的な取引コストはスプレッドと手数料の合計となります。

トレーダーにとっては、スプレッドは常に表示されるため視覚的に把握しやすいですが、取引手数料は通常表示されていないため、全体の取引コストを意識することが非常に重要です。

STP口座より銘柄が限られる可能性

ECN口座の利用に際して考慮すべき一つのポイントは、取引可能な銘柄数が通常のスタンダード口座(STP口座)よりも限られる可能性があるということです。
多くのSTP口座では50種類以上の通貨ペアや金属、指数CFDが取引可能ですが、ECN口座は主要な20〜30種類の銘柄に限定されることが多く、特にCFDの取り扱いが少ない傾向にあります。

しかし、ECN口座を提供する全ての業者が同じ銘柄数に制限されているわけではありません。
幅広い銘柄を提供している業者も存在するため、投資家は自分が取引を希望する銘柄が利用可能かどうかを事前に確認することが重要です。

最低入金額が高く設定されている場合がある

ECN口座を選択する際に注意すべき点の一つは、最低入金額が通常の口座と比較して高く設定されている場合があることです。私たちが調査した10社のECN口座ランキングによると、特にThreeTrader、Axi、Exnessの3社ではECN口座の最低入金額が高めに設定されていました。

以下の表は、これらの業者のSTP口座とECN口座の最低入金額を比較したものです。

FX業者STP口座の最低入金額ECN口座の最低入金額
Axi無し500ドル
Exness1ドル1,000ドル
AXIORY2万円2万円
BigBoss無し無し
XMTrading5ドル5ドル

この表から分かるように、最低入金額と取引条件はトレードオフの関係にあり、最低入金額が高い口座ほど、取引コストが安くなる傾向があります。
しかし、資金力に余裕がない場合、ECN口座の高い最低入金額は大きなハードルになり得ます。そのため、最初は最低入金額の少ない口座から始めることをお勧めします。

レバレッジが低く設定されている場合がある

FX取引において、レバレッジは重要な要素です。
しかし、FX業者によってはECN口座の最大レバレッジが通常のSTP口座よりも低く設定されていることがあります。
このような設定は、リスク管理の観点から行われることが多いです。

FX業者の異なるEMC口座設定比較

FX取引における業者ごとの口座タイプ、スプレッド、取引手数料、レバレッジ、ロスカット水準は、投資家が口座選択を行う上で重要な情報です。
以下の表は、いくつかのFX業者の異なる口座タイプにおけるこれらの要素を比較したものです。

FX業者・口座タイプスプレッド取引手数料レバレッジロスカット水準
Axi
プレミアム口座
0.2 pips〜$7最大1,000倍20%
Exness
ロースプレッド口座
0.0 pips〜$7最大2,000倍 (または無制限)0%
AXIORY
ナノ口座・テラ口座
0.2 pips〜$6最大400倍20%
BigBoss
プロスプレッド口座
0.2 pips〜$9最大1,111倍20%
XMTrading
ゼロ口座
0.0 pips〜$10最大500倍20%

この表から、各FX業者の口座タイプによってスプレッドや取引手数料、レバレッジ、ロスカット水準が異なることがわかります。
例えば、Exnessのロースプレッド口座では0.0 pipsのスプレッドとなっており、レバレッジは最大2,000倍(または無制限)ですが、ロスカット水準は0%となっています。
一方で、Axiのプレミアム口座やBigBossのプロスプレッド口座では、スプレッドが0.2 pipsから始まり、取引手数料も異なります。

Axi(プレミアム口座)


オーストラリアの大手ブローカーであるAxiは、呑み行為がない完全A-bookによる透明な取引環境と、卓越した約定能力で知られています。
Axiは、異なるニーズと予算に合わせた3種類の口座タイプを提供しています:スタンダード、プレミアム、そしてエリートです。

特にプレミアム口座は、ECN口座としては比較的手頃な最低入金額$500で利用できるため、多くのトレーダーにとってアクセスしやすい選択肢となっています。
プレミアム口座は省スプレッドのメリットを享受しつつ、それほど高い初期投資を必要としません。

一方で、最上位のエリート口座は、1ロットあたりの取引手数料が$3.5と非常に低いですが、最低入金額が$25,000と高く、これを維持する必要があります。
そのため、エリート口座はより高い資金力を持つトレーダーに適しています。

Exness(ロースプレッド口座)


Exnessは、海外FX市場において最高水準のレバレッジを提供するブローカーの一つです。
その標準レバレッジは驚異的な2,000倍に設定されており、特定の条件を満たす場合、トレーダーは無制限のレバレッジを活用することも可能です。
これは、特に大胆な戦略を取るトレーダーにとって非常に魅力的なオプションです。

さらに、Exnessは0%のロスカットレベルを採用しています。
これは、トレーダーが口座残高が完全に無くなるまで含み損を保有し続けることができることを意味し、ハイレバレッジ取引と非常に相性が良いです。
これにより、トレーダーは市場の変動に対して柔軟に対応し、潜在的な利益の最大化を図ることが可能となります。

Exnessが提供する口座タイプの中で、特にコスト効率が高いのはロースプレッド口座です。
この口座タイプでは、取引コストを極力抑えることができるため、頻繁に取引を行うトレーダーやコストを重視するトレーダーに最適です。

AXIORY(ナノ口座、テラ口座)


AXIORYは、どの口座タイプを選んでもトレーダーに狭いスプレッドでの取引を提供しています。
特に注目すべき点は、東京にある取引サーバーを利用しているため、注文の約定速度が非常に高いことです。
さらに、AXIORYは取引制限がないため、トレーダーはより柔軟な取引戦略を実行することができます。

AXIORYは、MetaTraderよりも機能性と速度で優れると評される「cTrader」というプラットフォームに対応している数少ない業者の一つです。
このプラットフォームは、特に中・上級者のトレーダーに人気があり、より洗練された取引体験を提供します。

AXIORYのECN口座には、MT4とcTraderを使用できるナノ口座と、MT5を使用できるテラ口座の2種類があります。
これらの口座は、使用可能な取引ツールの違いを除き、同様のスペックを持っています。
また、株式CFDや現物株式の取引も低コストで行うことができるため、トレーダーは幅広いアセットクラスに分散投資を行うことが可能です。

BigBoss(プロスプレッド口座)


BigBossは、日本市場での人気が高く、特に日本人ユーザーからの支持が根強いFXブローカーです。
同社のスタンダード口座はスプレッドが広めですが、ECN方式を採用したプロスプレッド口座では、より狭いスプレッドで取引コストを抑えることが可能です。

BigBossの口座開設プロセスやマイページの使い勝手は非常にシンプルで、これが初心者トレーダーにとって大きな魅力となっています。
取引の際には、FX通貨ペアや貴金属を最大1,111倍のレバレッジで取引できるため、少額の証拠金でも大きな取引を行うことができます。
このハイレバレッジ取引の可能性は、リスクを受け入れるトレーダーにとって特に魅力的です。

XMTrading(ゼロ口座)


XMTrading(XM)のゼロ口座は、1ロットあたり$10という取引手数料が他の業者と比較してやや高めですが、新規口座開設時に13,000円のボーナスを提供することが大きな魅力です。
このボーナスにより、初期投資無しで取引を開始することが可能となり、特に資金に制約のあるトレーダーにとって有利な条件です。

ただし、XMのゼロ口座では入金ボーナスやXMポイントの付与が対象外となります。
したがって、XMのボーナスプログラムを最大限に活用したい場合は、スタンダード口座やマイクロ口座の利用がおすすめです。

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2023/11/10からブログ活動開始

↓トレーダー経歴はこちらから(TitanFX様)↓
https://titanfx.com/jp/news/fxmediabackup-interview

数年前にFIREしましたが、現在はCoast FIREで生活してます。
私はプランナーを本職とし、過去20年間で株、暗号資産、FXトレードに至るまで広範囲にわたる投資活動を展開してきました。

世界中の30以上のFXブローカーを使い倒し、その豊富な経験を生かして、各社のサービスを独自の視点と実際のユーザー評価をし透明性が高い記事をかけるよう尽力しています。

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